2000年9月のお手入れ品

うるしの美

漆縫い取り着尺

正絹の生地を染料に漬けると、全て無地に染まります。
しかし、漆で作った糸で柄を織り込んだ品物(縫い取り)は、うるしが水をはじくために地色だけが染まり、柄が残ります。

写真の反物は昭和30年頃に作られた品物で、最初は白地で織り上がったものをワイン色に染めて、着物になっていました。(写真は洗い張り後)

いただいた方から「少し派手なので、黒地にしてほしい」とのご依頼を受け、取りかかりました。

加工後

漆縫い取り黒

右の写真のように、柄はそのまま残って黒地となり、シックな感じに変わりました。
八掛(裾布)を取り替えて着物に仕立てると、染め直しには見えないと思います。

このように、色かけをする場合(私たちは”色揚げ”といいます)に大切なポイントは何でしょうか。

それは生地の特徴を生かすと共に、基本的には 薄い色から徐々に濃い色にしていくことだと思います。

そして寒色と暖色の系統を変えないことが、楽しむコツかもしれません。

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