2000年11月のお手入れ品

訪問着から 作り帯

縮緬ねずみ色訪問着

最近、メールでご相談頂いてご注文を受けるようになった方がずいぶん増えました。
左の写真は、初めてのご注文の仕上がりに満足していただいたご縁で、改めてご依頼を受けた訪問着です。おそらく昭和40年頃の品物と思います。

最初は他のお店で染め直しを依頼されましたが、「生地が弱っているので無理」と言われたそうです。
色が抜けないのなら「洗い張りして仕立て直し」をご提案したものの、調べてみると着物にはとても無理な程、生地が弱っていました。

「何とか帯にでも・・・」というご希望により、洗い張りが出来ないので解いて筋消しから始めました。
生地全体に 裏打ちを施しましたが、名古屋帯分(4メートル)を、シワにならないよう加工するのは職人さんも大変でした。

加工後

ねずみ色 作り帯

よく「着物を帯に」ということを耳にしますが、全体柄はともかく訪問着からとなりますと、綿密な裁ち合わせが不可欠です。なぜなら、帯は着物と異なる柄の出方が重要だからです。

帯の巾とお太鼓、たれ先、そして前の柄の位置をよく考えて、常にインパクトのある構成を意識しています。

今回、お太鼓と前帯は袖、太鼓に付けた手先は身頃から、たれ先は胸の柄を使って見えないところでつなぎ合わせています。

何とか作り帯が出来上がりましたが、これは裏打ち職人さん、裁ち合わせ(私) 帯職人さん三者の共同作業の賜物と思います。

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