2001年5月のお手入れ品

柄選びの楽しさ

白地小紋ひび割れ模様

左の写真は、今から30年以上前にお納めした、白地に濃紺のひび割れ模様小紋着物です。

さすがに30年の歳月は隠し難く、縫い目のあたりが黄変してきています。洗い張りやしみ抜きでは対応しきれず、色を抜いて新しい柄に染め直すことと相成りました。

以前にも書きましたが染め直しは決して万能ではなく、使ってある染料によっては抜いた後でも前の柄が残ることもあります。

それ故、より濃くより細かい柄を選ぶ事をお薦めしますが、これがなかなか難しく大変な作業なのです。

加工後

錆ローズ色 総柄小紋

染め直しの柄は、柄を集めた「巻き見本」(反物)や ブック見本(写真版)でお選びいただきます。

今回は巻き見本でお染めしましたが、お客様の年齢やお好みを考えつつ、100本以上の中から8本ほど選んでご覧に入れました。
その中の一柄が右の写真ですが、1本の巻き見本には15種類ほどの柄が染まっておりますので、単純計算でも1500柄の中からのひとつと言うこととなります。

しかしながら、下準備はそう容易なことではなく、ご注文の度にお客様のイメージを考えつつ、巻き見本の山と格闘しているのです。幸い染め上がりも上々で、全く新しい着物となってお客様の手元に届きました。

たとえ、染め直しでも逸品の香りを漂わせたい。これが三輪屋の願いです。

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代表者   三輪 一夫

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