2002年11月のお手入れ品

自然な柄付け

黒地小紋

思い出の多い御祖母様の羽織なので、処分するには忍びなく、しかし細工物に切るのはちょっと・・・、何とか活かせませんか? というご依頼を受けました。

生地の巾が足りない為に道行コートにはならず、検討の結果、名古屋帯が浮かんできました。

ご覧のように、柄は菊花、笹、カスミ草の順送りの小紋です。

いつものように、見えないところで接ぐ必要がありますが、皆様はどのような柄付けを想像されますでしょうか。

加工後

小紋染め帯

メインは菊花、これは外せないと思います。そして、たれ先には草を出してメリハリを付けたい。

この場合のポイントは、カスミの位置にあると考えました。出すのは太鼓とたれ先のどちらか1ヶ所だけ、しかもできるだけ上に出したい。

そんな柄の構成が決まった時点で、それぞれを金銀で仕上げしてボリュームを出すようにしました。仕上がりは芯もしっかり入って、名古屋帯らしくなったと思います。

違和感のない自然な柄付けとは何でしょうか。
その答えは、多くの展覧会で出会った作品の中に隠れていると信じています。

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