2003年12月のお手入れ品

大島の表裏

大島紬焼けこげ

ストーブで暖を取っている時、ついうっかりして着物の後身を焦がしてしまったという、実際にあったお話です。

お客様に火傷はなくほっとしましたが、大島紬には後ろ身頃の裾に、手のひら大の焼け焦げが残りました。

さて、この着物をどうしたら良いかとのご相談、このままではとても着られません。

残念ですが、もう捨てるしかないのでしょうか。

加工後

切り替え後の大島着物

大島紬は表裏同柄で、裏返しが出来るのが幸運でした。

手のひら大の焼け焦げは、帯の下に隠したい。それも、最も見えにくい下前に。そんな方針を立てて 作業を進めました。

洗い張り後、まず右の身頃だけを裏返して、焼け焦げを下前裾に持ってきました。このままでも上前が被るのでほとんど見えませんが、入念を期して腰揚げの位置で切り、天地を入れ替え(=上下を変える)、最善と思われる位置に収めました。
裏打ち済みなので破れる心配も無く、お召しになれば全く見えません。

御身体も着物も事なきを得て、笑い話となりました。

今年もお引立て戴き、ありがとうございました。お陰様で珍しいページとして、広く海外の方にもご覧いただいております。
来年も、より充実したページになるようがんばってまいります。皆様、良いお年をお迎え下さい。

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