2003年6月のお手入れ品

柄を足す作業とは

袖付け柄足し

最近は、ウェブ上でもお手入れのページが増えてきたようです。
着物リフォームの流れが次第に大きくなって来たからかもしれませんが、喜ばしいことです。

その中でよく取り上げられる「柄足し」。以前にも申しあげましたように、ただ足せばいいと言うものではなく、位置と状況、柄の流れ、ご予算等を総合的に判断して時間を掛けての作業が不可欠です。

左の写真は檜扇模様の振袖の胸部分ですが、裄が長いため柄が切れてしまいます。金の色も千差万別ですし、絞り模様を描くのも並の腕では困難です。

さて今回の結末は・・・。

加工後

柄足し加工後

厳密に申し上げれば、柄のずれは多少あります。しかし袖付けの場合は、色が合わせてあればあまり目立たない部分なのです。

全体の感じとしてこのくらいの仕上がりならば、お召しになってもまず問題ないでしょう。もっともこれは、長年の勘でもありますが。

柄の接続(絵羽付けと言います)がある場合、反物の状態で職人が推測で柄足しをするのが普通です。
しかし私は何時も、裄や身巾を合わせて仮縫いをする作業を経て、加工を依頼しています。

この和裁士の手による“ひと手間”を掛けるかどうかで、仕上がりが大きく変わってくるのです。
ある意味で 私自身との闘いかも知れません。

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