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2004年12月のお手入れ品

コート立衿接ぎ仮縫い

お母様が袖を通された着物 やはり特別な思いをお持ちの方も 多いようです。

生地は 柄を織り出してある(縫い取り)のお召しですが おくみが付いた半天に仕立ててありました。着丈は全く短く また地厚の生地のため 縫込みはいたるところで切り落としてあり コートの立衿を取るところが 見当たりません。

一度はお断りしたのですが そのお気持ちは並々ならぬものがあり 意気に感じて 考え込むこととなりました。

ネックは 立衿、継いであるコートなど いまだ見たことがありません。しかしながら 模様の特徴を生かして 柄合わせをすれば何とかクリアできるのではないかと思い始め 仮縫いをしてみました。(接ぎ目は 下の部分真ん中に 白い糸がつけてある所です)

加工後

立衿接ぎコート仕立て上がり

柄合わせには悩みました。限られた条件の中で できるだけ違和感のない 自然な配置 すなわち柄の色 模様の垣根 ススキの穂まで合わせました。

ここまで考える呉服屋がいるのだろうかと思いつつ お客様の喜んだお顔を想像して 気合で仕上げました。

また、接ぎ目のかさばりを防ぐため 衿の裏側は 柄のグレーに染めた無地の生地をつけてあります。

お客様の思い入れが深ければ深いほど 何としても直そうと ファイトが沸いてくる。ここ数年 そんな毎日が続いています。

今年も ご覧いただきまして ありがとうございました。 どうぞ 皆様 良いお年を お迎えください。

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