2005年6月のお手入れ品

絽の丸帯

絽丸帯葵模様

表裏両面に柄がついている丸帯は、広巾で織ったものを真半分に折って仕立てます。長さは、袋帯より30センチほど短いものが普通です。

写真は、その中でも夏物になる絽の品。大変珍しくて、どうみても60年以上は経っていると思われます。お客様のご希望は、名古屋帯と半巾帯の2本を、元の縫い目が見えないように作りたいとのこと。

しかしながら、見たところ太鼓の向きはさかさまで、たれ先の縫い代は切り落としてあり、このままでは 生地が足りません。

地元の何軒ものお店で断られたお品、果たして三輪屋で上手く行くでしょうか。

加工後

絽名古屋帯と半巾帯

丸帯の長さはおおよそ4メートル、小柄な方なら帯丈も短くて済むので計算上では出来るはずですが、コシのある生地の為 元の縫い目が白くなっています。

ただ、名古屋帯のお太鼓と前帯および半巾帯の表側に、元の折れ目を出さずに仕上げるには、仕立て屋さんにそのまま渡しては難しいでしょう。どうしても自分で裁断することが必要です。そして、代わりの無い生地を真っすぐに裁断するのには、優れた裁ち鋏と裁とうとする気力が不可欠です。

動作に呼吸を合わせながら、手応えだけを頼りに切り進んでいくこの作業、考えてみればこれも修業先の奥様に教えて頂いた技なのです。

上質の帯芯を入れて、たれ先とお太鼓をちょっと変えた名古屋帯と半巾帯の出来上がりです。
めでたし、めでたし。

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