2006年3月のお手入れ品

表を引き立てる裏

友禅羽織

着物の中で、重要な位置を占める”八掛”(はっかけ)。

その名前の由来は、八枚(実際は10枚)に分かれているからだそうです。どんなに素敵な着物も、この選び方ひとつで台無しになってしまうこともあるくらい、大切なものと教わりました。

左の写真は、お祖母さまの羽織です。お孫さんが、これを何とか着物で着たいとのご希望で、取り掛かることとなりました。2000年7月にも取り上げましたように、裄や身丈、身巾等、クリアしなければならない問題は山積しています。

さて、何から取り掛かりましょうか。まずは胴はぎ、 それとも・・・・?

加工後

友禅着物

数多くの難問をクリアした末、この着物の場合は、八掛の色次第で仕上がりが大きく左右することが予想されました。

アクセントになっている紅葉の色を、より引き立たせたい。そんな気持ちで、朱色系のぼかし八掛を選んでみました。(見えているのは 袖口です)

地色が薄色の場合は、胴裏と八掛の境目が表に映ることがあるため、ぼかし八掛が無難です。

仕上がりを想像しながら、全力で作業を進めていった結果、右の写真に何とかたどり着くことができました。

リフォームは 小さな決断の 積み重ねです。

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