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2006年10月のお手入れ品

選択肢

名古屋帯仕立前

最近の帯は お客様の体格の変化に合わせて ずいぶん長くなりました。変り結びをする 振袖用帯などは なおさらです。

しかしながら 時代の帯や 昭和30年代に製織されたものは 名古屋帯でも 現在よりより30センチ近く短い品を 多々見受けます。
丈が短いと そのしわ寄せが お太鼓の大きさや、内側のたぐり(立ち上がり)、手先の長さに響いてきます。  

左の名古屋帯は お形見の未仕立の品ですが 界切り線の通りに仕立てると 普通の方では 手先分くらい短くなってしまうのです。
お太鼓の左右に縫い代がある帯はともかく このような かがり帯の場合は 帯巾の関係で 同じ巾の足し裂を捜すことは 大変困難です。

さて、解決法はあるのでしょうか。

加工後

名古屋帯たれ先無地の場合

帯のたれ先は 共柄を出す場合と 地色の無地を出す場合の二つが考えられると思います。

お太鼓からたれ先へ 柄の接続があるときは別として このような 小付け柄の場合は 思い切って無地を出してみるというのも ひとつの方法です。
結果として お太鼓が引き立ち すっきりとした帯になることが多いのです。

右の場合は たれ先でつながっている裏地を 表にスライドして たれ先としました。そのために 裏の返り分が不足しましたが 帯枕と帯揚げのかかる三角の部分あたりが一重になっただけなので 外観には影響なく 帯丈は長くなりました。

出来上がった帯を 文庫紙に納めながら考えてみれば これも 修業中に教わったこと。
年月が経つほどに ありがたく感じています。

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