TOP>バックナンバー>2007年3月

2007年3月のお手入れ品

自然に従う

ちりめん白地訪問着

先日 小学校の教室で カイコを見ました。

透明なガラスケースに一杯の桑の葉を バリバリと音を立てて 食べつくす姿は パワー溢れるものですが その繭から 絹糸ができて 布となるわけです。  

ただ、当初の色は 真っ白ではないため 漂白して白生地が 完成します。ところが その生地も 年数を経るにつれ 次第に黄ばんできます。
元の姿に戻るといえば 聞こえが良いですが 特に白地の訪問着にとっては 重大な問題です。

何か解決法は ないのでしょうか。

加工後

クリーム色色揚げ後

自然の力は偉大で 比べれば われわれの力は 足元にも及びません。それゆえ 成り行きに任せるしかない場合も 多々あります。

以前 取りきれないしみを隠す場合に クリーム色を使いましたが 今回も同じように 柄伏せ、色揚げを行い 仕上げに 傷んでいた金箔を補修しました。

この加工のポイントは 何といっても 地色の濃度に尽きます。濃くなると全ては台無しと 頭では分かっているものの 頼りないような薄い色を指示するのは 本当に勇気が要るのです。

少しモダンになったこの訪問着 きっとどこかの街で 活躍していることでしょう。

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

Tel&Fax03-3372-0573
mail@gofukumiwaya.com


        Copyright (C) 2000-2010 Gofuku Miwaya. All Rights Reserved