2014年5月のお手入れ品

何気ない作業

絞りの中に飛んだ赤ワインのしみ

ページをご覧になった方から集まる、たくさんのご依頼。ネットの時代でなければ、おそらく承ることはなかったであろうお品物です。

リフォームの主役は、何と言っても洗いと仕立てが双璧です。目立つ作業は解いての洗いですが、細かいシミ抜きの技も重要です。

今回のご依頼は、パーティ会場で隣の方から飛んできた赤ワイン。それが、大切な絞りの訪問着の絞り部分に命中。
袖口部分は思わずご自分で拭ったものの、擦れが残り、丸み部分にはしっかりと付着。あああーー。

水を使えば平らになる絞りですが、さてさて、その命運は如何に。

加工後

赤ワインのしみ抜き後

沢山の品物に囲まれている職人さんにしてみれば些細な作業かもしれませんが、お客様にとっては重大な問題です。
小さな作業ほど入念、万全に行うことは、とても大切と私は考えています。

そして世間では疎かにしがちな、抜いた後の始末があります。巷では、しみ抜き代が安く上がったと喜んでいたが、数年後に大きなツケが回ってきたという話をよく聞きます。

しっかりとした技術に基づく作業で、シミを抜き、後始末も万全。その場しのぎの作業は、必ず自分自身に戻ってきます。

今回も職人さんの技のおかげで、一件落着。
末長く、大事にお召し頂きたいものです。

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

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