2015年6月のお手入れ品

使えるものは活かす

退色したグレー地ぼかし八掛

さわやかな5月の風が吹いていたと思ったら、もう入梅です。袷の着物はオフシーズンで、あちこちからリフォームの依頼が集まります。

今回のご依頼は、お手持ちの八掛付き小紋の仕立てです。合わせたブルーグレーのぼかし八掛を 開いてみたら 退色を発見。

畳んである時は気が付きませんでした。八掛(裾布)は、ぼかしの巾の真ん中で切ります。

裾だから、着れば分からないからそのままというご意見もあるでしょう。 でも、私はどうも気になるのですが・・・。

加工後

色ヤケを直したぼかし八掛

ブルーや青磁色は人気がある半面、退色も目立つ色です。
ぼかしの八掛は段(ぼかし足)を揃える必要がある為、むやみに切り落とす訳にも行きません。それゆえ 白茶っぽくなった部分を補正しました。

八掛なんか新しい品にすればという意見も、ごもっともです。しかし三輪屋は、最初に購入した方の気持ちを大切にしたいのです。表とのバランスもピッタリです。

巧みな技術で色が合い、本来の八掛に戻りました。
さわやかな小紋の完成です。

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

Tel&Fax03-3372-0573
mail@gofukumiwaya.com
無料相談会