2001年8月のお手入れ品

ほんもの

今月は夏休みを頂きまして、リフォームのページは休ませて頂きます。

ページを開設させていただき2年余り、皆様のお引立てで数多くのご質問やご依頼を受けました。そのお答えや加工も本当に様々でしたが、全力で取り組んで参りました。そんな中で今一番感じるのは「本物は残り、残念ながら偽物は消え去る」ということです。

私は何時も言っています。「洋服が3年持てば、着物は10倍の30年持つ」 しかしながら仕立ての方法一つとってみても、高価な大島なのに腰揚げが全くないもの(洗い張りはするな!着物は使い捨てだ)、湯通しせずバリバリで裃のようになっているもの、(コシが大事!)裏全体にチャコの跡がついているもの(裏返しなんか野暮!)等々、われわれ専門家にとっては当たり前の事をしっかり守っているのは少数派です。

確かに着物は高価と思います。しかし、お宮参りの着物が親子3代使え、自分の振袖を娘の結婚式に着てもらえたら、それはこの喧噪とした毎日の中で、あたかも時が止まったと思える程、素晴らしい事ではないかと思うのです。そして、その瞬間「値段」という意識は遥か彼方に消え去り、充実感だけが残るに違いありません。
ところが、どんなに高価でも生地や初めの加工、仕立てが悪い品物はそのままでは使い物にならず、運良く直ったとしても多くの手間と時間を要します。

本物の良さ、凄さを分かって下さる方は多くの着物ファンの中でもどのくらいいらっしゃるしょうか?しかし、私はその方々の為にも、この仕事に日々精進していくつもりでいます。頑固な職人さんと共に。

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

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