2002年2月のお手入れ品

しみ抜きの妙技

訪問着しみ抜き前

着物に限らず洋服でも、久しぶりに出してみたら大きなシミが・・・。しまうときは 気づかなかったのに・・・。こんな経験はどなたもお持ちでしょう。
それ故、着物の場合は早めに箪笥から出して、調べていただくことをお薦めしています。

しかし、変色がひどいと そう簡単には取れないことも多いのです。

左の写真は、右の外袖上部の白い花の間に、茶色いシミが付いています。このままではとても着られないので、何とかしてほしいとのご依頼で取りかかりました。

職人さんに見せたところあちこちにシミがあり、このままでは取りきれるか微妙なため、万全を期して解いて反物の状態にして洗い、仕立て直すことと相成りました。

加工後

訪問着しみ抜き後

「シミは何か」しみ抜き作業では大変に重要な問題です。
それが分かっていればかなり楽になります。ところが、何だか分からない場合作業は非常に困難で、試行の連続。気が付いたら夜が明けていたなどというのは日常茶飯事だと、職人さんは何時も言っています。
つまり、技術もさることながら根気、体力も芸の内なのです。体調がすぐれなければ決していい仕事は出来ません。

ホームページ開設以来、しみ抜きのご相談もたくさん受けました。生地が弱っている場合はお断りしましたが、それ以外はほとんどお受けして仕上げました。

素晴らしい技術を持っているのに無名で人前に出るのが大嫌い、取材は一切お断り、気むずかしくて少々偏屈。着物の世界はこんな人たちによって支えられています。
3ヶ月後、この訪問着も美しくよみがえり、依頼者が「シミはどこでしたか」と言うほどの出来映え。たいしたものです。

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