2004年4月のお手入れ品

綴帯は鏡

つづれ帯加工前

左の写真は、形見のお手入れで承った、つづれ名古屋帯です。たれ先に出ている ”見切り”と呼ばれる金の線は、関西地方で作られた事を想像させ、また、前の柄が左手に付いていることでも、西日本を連想します。

この帯は、かなり締めてあったので表面が少し汚れていました。また、お客様は右手がお好みのようで、もう少ししっかりとしたお太鼓をご希望です。

そして東京では、見切りの線は隠すのが一般的です。

さて、全てを一度にクリアする方法は 存在するのでしょうか?

加工後

つづれ帯裏返し

つづれ帯の特色は、柄の向きが左右反対になるものの、両面が使えることにあります。まるで鏡に映したようになるので、ちょっと雰囲気が変わり面白いのです。

この帯も解いて洗った後、裏返して両耳をかがりました。もちろん見切りはずらして隠し、太鼓だけ薄い芯を入れてご希望に沿うようにしました。

“前の柄はどうなったのですか”というご質問を持つ方は、上の写真をプリントアウトして、裏からすかして見ていただければおわかりになるでしょう。

最古に近い織物の綴れ帯、誰が考えたか知りませんが、そのアイディアに頭が下がります。

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