2004年7月のお手入れ品

白絹の戯れ

白絹胴裏

一見すると色白の好男子なのに、なかなかの性悪。これは、はやりの歌舞伎ではなく、以前取り上げた白絹(しろぎぬ)。

湿気が加わると写真の様にひどいカビが生え、表地にまで浮いてくるから厄介なのです。

松の訪問着も、袖の霞あたりに茶色の点が見えています。

放置すればとどまることを知らず、広がる一方。裏地を白くする名案はないのでしょうか。

加工後

新しい胴裏地

残念ながら、黄変した胴裏地を白くする妙案は存在しません。交換だけが唯一の方法です。

湿気と組んで悪さをするのは糊分(でんぷん)ですので、表地を洗うときも特に入念に行い、移った茶色のシミもしっかりと抜き、最後の一撃は金線仕上げ。これで悪者は撃退です。

自分で言うのも何ですが見違えるような仕上がり。また一枚、着物がよみがえりました。

お客様の喜びは私たちの喜びです。

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

Tel&Fax03-3372-0573
mail@gofukumiwaya.com
無料相談会