新春の お慶びを 申しあげます。2005年も 様々な加工をご覧に入れたいと存じます。
新春にふさわしい重厚な加工をご覧に入れたいと存じます。
着物は帯次第で派手さ地味さを調節できるとよく言われています。しかしながら、品物によってはアクセントに強い色を使ってある場合があり、年齢を重ねるに連れて、その彩色だけが気になってくる場合も、よくあるようです。
左の写真は他店で30年ほど前に誂えられた色留袖ですが、今日でも十分通用する本金箔の屏風絵風の柄が描いてあります。
ここまで書けば皆様もうお気づきのことと思いますが、補正する箇所は朱色の遠山です。
それでは いったいどんな色に変えるのが自然でしょうか。
一見簡単そうに見えますが、実は最高に難しい。それがこの加工です。
柄全体から見れば遠山部分はあくまでも脇役、調味料のようなものです。それゆえ色の選択を誤ればすべてが台無しになってしまうため、何色も候補を考え時間をかけて色を決定する必要があります。
思い出や物語がある着物をよみがえらすためには、慎重かつ大胆しかも繊細な作業が欠かせません。
加工前の着物にも雲取りのふちに金の砂子が振ってあった為、加工後も同様に砂子を振りました。これで20年は大丈夫でしょう。
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