2005年2月のお手入れ品

型の星

型の星

型染めの小紋では、染めの際に型紙がずれないように目印を付けています(星と言います)。そのままでは残るため、仕上がりの段階で補正をするのが普通です。つまり、白く残った場合には地色で埋めるのです。

ところで、着物の生地は生糸から織り上げる際に必ず糊を含ませています。その糊は生地の仕上げの段階で落とすわけですが(紬で言う 湯通し)、ちりめんなどの小紋の場合、長い年月保存されていると、生地の中から糊が出てごわごわしてくることがあります。

これに対処する方法は昔ながらの洗い張り(水洗い)が一番ですが、隠れていた白い点が同じ位置に出現します。(反物の左右を比べて下さい)

ベンジンで洗えば星は出ませんが、水洗いほどのしなやかさはとても望めません。今回は汚れも多く糊が強く出ていたので、水で洗って補正を加えました。

一反あたり数十個の作業ですが、大変細かくて地道なことです。

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