4月、いよいよ新しい年度の始まりです。
早いもので私もこの業界に従事して、満30年となりました。
一応、呉服屋の平均よりは詳しいつもりでいますが、それでも時々、見たことのない品のリフォームを受けます。
左の写真は、昭和35年ごろ流行したお召しの一種「マジョリカお召し」。さすがにリアルタイムでは扱ったことのない品物ですが、そういう時は経歴70年の父親に聞くことができるのでありがたいです。
最初に写真を拝見した時、直感的にこれは着物より上に羽織るものに向いているではないかと思いました。羽織、コート類は大胆な柄のほうが着物に合うことが多いのです。
さて、今回は何にいたしましょうか。
先染めの織物で金糸銀糸や色糸が溢れる豪華な織物ですが、何かアクセントが必要と感じました。そこで、打ち合わせの広衿道中着に仕立て、共紐の代わりに朱色の組み紐を使いました。
お花見や夜桜見物などにも向いている、ちょっとおしゃれな品となったようです。
今回の加工を経験して、まだまだ知らないことが沢山あるということを実感しています。
これからもずっと勉強ですね。
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