今年も七五三の季節が近づいてきました。11月15日に7歳と3歳の女児、5歳の男児が健やかに育つことを願って祝う行事です。
今回のご依頼は、着物丈の反物から仕立てた大人物の羽織と残り布で3歳のお祝い着を作り、4年後に再び7歳のお祝い着に仕立て直すというものです。
羽織の余分を裁ち落として3歳の着物を作ることはさほど難しくはありませんが、それを7歳に作り直すのは至難の業。つまり、余分をすべて縫いこみ、そして揚げを膨らませないことが大前提です。
果たしてそんなことができるでしょうか。
余分全てを縫いこんだ割りには、仕上がりはさほど盛り上がってはいません。衿肩の切り込みも元は大人並でしたが、3歳のサイズに直しています。140cmはゆうにある身頃もうまく隠せました。
また偶然にも羽織の袖丈にかなり縫込みがあったので、筋を消して長い袖を作りました。赤い裏地をのぞかせてお祝い着の完成です。
はさみを入れた場所は無いので、4年後には残り布を足して7歳祝い着ができます。
この作業の9割以上は、地味ながら実力派の仕立て職人のおかげです。また、足を向けて寝られない方角が増えました。
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