2009年9月のお手入れ品

思案のしどころ

錆朱色訪問着加工前

訪問着の柄の挿し色がちょっと派手になってきたかな、、、、ご経験のある方もいらっしゃるでしょう

左の写真は、地方からご依頼を受けたお品物です。気になる所は花びらの濃い朱色と黄土色、そして下にある葡萄です。

地色や模様の配置、バランスや大きさは申し分ないと思いますので、このまま解かずに柄の色だけを渋くすることをお薦めしました。

お客様のご了解も頂きましたので、いよいよスタートしようとしたその時、ふと気がついたのです。地色に合って不自然でない色、さてどんな色を選んだら良いのでしょうか。
お任せいただいた加工ゆえ 責任は重大です。

加工後

錆朱訪問着加工後

自然光のあたる場所に何冊もの色見本帳を並べて、考えること丸3日。

柄の占める大きさも考慮の上、黄土色は濃い目の白茶、朱色は4行上の「加工後」の題字のような色に決めて、職人さんに渡しました。

出来上がってきた品物は、白茶濃淡と錆ローズ朱の菊花 落ち着いた葡萄の色でより上品になったように思います。

考えをまとめるまで時間がかかったものほど、出来上がりの喜びも大きいのです。

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