色無地の着物に、国選択文化財の手描き紋章上絵師が「剣かたばみ」の紋を入れました。
残念ながら、職人さんはもう何人も残っておられません。
右上の切れ目が首の位置になる衿肩明き。おっと!その直下にもうひとつ縫い紋らしきものも見えます。
つまり紋が二つ。おまけに新しい紋は位置が低すぎるので、仕立てたら確実にお太鼓の下に隠れます。
これは一体どうなっているのでしょう?
この着物は、お母様の薄ピンクの色無地を色揚げして、お嬢様の7歳お祝い着に直したものです。
大人物を子供に直す場合、首が細いので衿肩明きの切り込みが長すぎるのです。そのため、背の縫い代を深くして調節します。つまり、半円の紋の所が背縫いで、縫い紋は隠れます。
そして元の袖丈が1尺3寸(49センチ)なので、両方の前身頃と切り替えて袖丈1尺8寸を確保。
ピンク色の襦袢の袖と刺繍半衿を取り付けた晒の半襦袢に重ねれば、立派なお祝い着の完成です。
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