最も容易な加工と思われている袖丈直し。詰める場合はともかく、出すのはなかなか難しいのです。
写真は、袖丈1尺2寸の訪問着の袖を裏返したものです。
お客様は袖丈1尺4寸(物差しの横のライン)に直したいとのご希望。お母様が作られてから既に30年近く経過しています。
写真からでもアイロンが強烈にかかっていることを感じさせますが、その縫い筋は果たして消えるのでしょうか。
裏地が不足しますので、まず新しい裏地と交換して、縫い直す方針を立てました。
しかし袖の丸みあたりのシワは、並みの技術ではとても太刀打ちできません。
強い筋を丁寧に消す職人さんの根気、集中力が求められる作業です。
柄の高さも微妙に調整して完成です。
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