2012年6月のお手入れ品

涼感の創出

麻小紋単衣着物

早いもので水無月を迎えました。着物の世界は衣替えです。
夏に向けて、四半世紀をひとまたぎする加工をご覧に入れましょう。

写真は鉄紺色の夏御召着物、おそらく昭和40年代の品物です。生地は紗織で、上前だけ道長風に銀の織模様があります。

時代が出ているので、このままでは着用が難しいのではないかと判断し、調和のとれた模様を足そうと思います。

洗い張り後、思い当たる図柄を思い当たる場所に置いてみました。
さて、この結末は いかに。

加工後

麻製座布団

私はいつも手堅さ、定石を重視しています。

今回は、当初からある縫い取りの唐花模様を生かすことが第一でしょう。それゆえ加えた柄との調和を考慮して、吹き寄せ松葉を選択

昔、修業中に授かった主人自筆のメモを引っ張り出してきて、読み返します。

京都の職人さんにも力を借りて、銀の霞風の模様が入りました。
格調と上品さ、涼しさ。優先順位は付けられず同時並行です。

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