2012年10月のお手入れ品

装束に口紅

舞踊用麻装束に付いた口紅

舞踊には付きものの口紅。近年は新色に伴って、色々な薬品が入っているようです。

テレビでもよく、その道の名人が出演していますが、私が重要視するのは取った瞬間よりも時間が経ってから。

安くしみ抜きをしてもらい、きれいになって喜んだのもつかの間、着ようと思って出してみたら茶色に変色していてビックリ!
あわててご相談を受けましたが、残念ながら1枚は駄目でした。

写真は舞踊に使われる麻の装束ですが、ちょっと気になる口紅の色です。

加工後

口紅を落とした後

またまた、いつもの職人さんが登場。

2006年2月「絞りに口紅」でも申し上げましたが、しみ抜きではご自分でさわらないことが、とても大切です。

ご自分でさわることは例えると、シミを取り除くことではなく、糸の撚りの中にシミを捻じ込んでいることになるからです。

その道のプロが処置すれば、シミはどこだったかと迷うほどの仕上がりです。
見事な出来栄えと褒めると、謙虚な職人さんのセリフは決まって「師匠に教わった通り」。ありがたいことです。

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

Tel&Fax03-3372-0573
mail@gofukumiwaya.com
無料相談会