リフォームを長く承っていると、思わぬ仕事が舞い込む事があります。見覚えのある着物が里帰りをしてきました。
最初に巡り合ったのは2005年10月のことでした。原因は、白地の着物に残っていたしみ抜き剤の変色でした。
色揚げして修復した着物に、再び黒いカビが発生。これは押入れの湿気がもたらした悪戯です。
往々にしてお召しになる直前に発覚することが多いのです。かなり黒くなっていますが、果たして結末は如何に。
黒カビは生地の中に食い込んでいる様子。裏地や縫い込みの中にも及んでいます。
こうなると、表からだけでは除去は困難です。手間を省けば、再発するのが関の山です。
そこで考えたのは、洗って仕立て直し、裏地の全取り換え。色々考えましたが、私にはこれしか思い浮かびません。
私の元に里帰りすることは、お客様にとってはありがたくない場合も多いのです。
しかし、完璧な加工を施せば、結果的に最もお客様のためになると信じています。
呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者 三輪 一夫
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