季節はあっという間に移り変わり、もう水無月です。着物の裏地も無くなり、さわやかな単衣の登場です。
今回のご依頼は派手になった絽の小紋着物。さすがに、このままでは着られなのでご相談を受けました。
柄の数が多いため、色揚げはお薦めできません。それゆえ手を加えず、上から羽織るものにリフォームをご提案しました。
さて、どんな感じになるでしょうか。
着物の暦では、この時期は帯付き姿になります。従って、羽織る品は不要という考え方もあるでしょう。
しかし、電車や車の座席は思いのほか汚れていることが多く、白地の着物や帯で外出の際は注意が必要です。
ちり除けの種類としては、羽織とコートの二つ。洗い張りをして縫い筋を消し、今回は単衣羽織にしました。
比較的容易な作業ですが、中でも大切なのは洗いです。生地の仕上がりを、固すぎず柔らか過ぎずという微妙なところに着地させます。
昔ながらの手洗いで、張り仕上げに布糊(ふのり)を引いて完成。
たとう紙を開くと、ほのかな香りが漂うのが何ともいえない優雅さですね。
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