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大人用から子供用へ

暑かった夏もようやく過ぎ去り、いよいよ秋も本番です。着物の世界では、皆様御存じの七五三となります。

７歳と３歳の女児、５歳の男児の御祝いですが、行事を写真に残すことは良い記念になりますね。

お預かりした着物は、おそらく４０年以上経過した品です。裏地の黄ばみ具合がそれを物語っています。

この着物を３歳の女の子が着られるように直すのが私の使命です。
両脇には既に劣化している汗のシミも見えます。
さて、どうしたものでしょうか。

加工後

胴裏地は交換し、八掛は洗い張りをしました。仕上がった品にはフノリの香りが漂います。

１尺５寸（57cm)の袖は何処から取りましょうか。まさか49cmの袖を引っ張って伸ばす訳にも参りません。

その答えは　身頃との切り替えです。振袖風になり、ついでに汗シミも裁ち落としました。

上に着る被布（袖なしベスト）は、お祖母様のセンスで光沢のある薄いピンク色に。
記念のお写真を見せて頂いて、嬉しく思うほどのコーディネート。とてもかわいらしい着物になりました。
40年など、軽くひとまたぎです。