早いものでもう2月、卒業式、入学式の時期となりました。
色無地や付け下げの上で格調を増す黒地絵羽織。絵羽と言うのは柄がつながっているという意味です。
今回はお母様の羽織を直して着用とのご希望です。昭和50年頃は羽織の丈も腰の下くらいで短めでした。
最近は長めが主流ですが、裾寄りの雲取りもちょっと気になります。
さて、どうなりますか。
長羽織に直すにはそれなりの条件があります。身頃の裏側の返りを伸ばすのがセオリーなのです。
昔流行した一反で2枚取りの場合はまず無理です。
普通は衿を首の後ろで接ぐ技も使います。しかし今回は、衿が元々半巾しかありません。その上、左前身頃でも衿と柄が合っています。
それゆえ 出来るだけの長さでご了解頂きました。
結果的に上手い具合に間ができて、バランスが取れました。
が、元の縫った跡と光るヘラ跡を見事に消した職人さんのクリーンヒットでもあります。
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