2016年4月のお手入れ品

お客様本位とは

名古屋帯手先無地

おそらく戦前の品物でしょう。
名古屋帯の華やかさは十分にあると思います。

しかしながら帯の丈が不足しています。
白地の手先に、生地を足してほしいとのご要望です。

作業としては比較的容易で、似たような白の帯裏地を手先に足せばOK。帯芯の厚さは入っている品に揃えましょう。

普通のお店ならこれで一件落着ですが、私にはどうも気になることがあるのです。
さてそれは。

加工後

名古屋帯手先柄

それは手先が無地ということです。
胴の下巻きに柄があっても意味がないと思うのです。
折角なら柄を出したい。

そこで、新しい無地の生地を長めに用意し、下巻部分と入れ替えて接ぐことにします。

太鼓の柄も調整し、全体が調和したように思います。

締めた姿を想像して加工することが大切。
今月も、かつて教わったことが役に立ったようです。

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代表者   三輪 一夫

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