おそらく戦前の品物でしょう。
名古屋帯の華やかさは十分にあると思います。
しかしながら帯の丈が不足しています。
白地の手先に、生地を足してほしいとのご要望です。
作業としては比較的容易で、似たような白の帯裏地を手先に足せばOK。帯芯の厚さは入っている品に揃えましょう。
普通のお店ならこれで一件落着ですが、私にはどうも気になることがあるのです。
さてそれは。
それは手先が無地ということです。
胴の下巻きに柄があっても意味がないと思うのです。
折角なら柄を出したい。
そこで、新しい無地の生地を長めに用意し、下巻部分と入れ替えて接ぐことにします。
太鼓の柄も調整し、全体が調和したように思います。
締めた姿を想像して加工することが大切。
今月も、かつて教わったことが役に立ったようです。
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