毎月、更新を重ねて参りましたお手入れ品のページ
多くの方々に御覧頂きまして、今月で200回を迎えました。
第1回は1999年12月のことですので、時の経つのは早いものです。
正直ここまで続くとは 思ってもいませんでした。
これもひとえに、ご提供いただいたお客様のお陰と思い、厚く御礼申し上げます。
節目を飾るにふさわしい品物をずっと考えておりました。
季節も考え合わせた結果、戦前に製作された絽ちりめん色留袖が思い浮かびました。
「虫の大名行列」 まずは御覧下さい。
ご注文は身丈を伸ばしてほしいというものでした。
作業は、まず似た生地の手配から始まります。
本体は解いて洗い、元の筋を消す訳ですが、この風流な絵に絶句
再現不可能な名画と言っても決して言い過ぎではないと思います。
当時は日本画を志す方も多かったものの、生活は苦しくて、副業として友禅をしていたとも聞きました。
伸びやかな虫の手足や髭は相当腕が立つことを示しています。
その後、絽縮緬の生地がようやく見つかり、地色に染めました。
隠れる位置に接いで完成。
この着物が日の目を見られるようになった一番の立役者
それは他でもない生地屋さんですね。
今後もどうぞご笑覧下さいますようお願い申し上げます。
呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者 三輪 一夫
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