2017年7月のお手入れ品

丸帯の手入れ

波に宝尽くし模様丸帯

うっとおしい梅雨が続きますが、如何お過ごしでしょうか。
せめて着物の世界だけでも、さわやかさを味わって頂きたいと思います。

となれば、色は白地。
波に宝尽くし模様の迫力のある丸帯です。

経年による仕立てのずれに加えて、派手な太鼓側は前が左手。
右手の方には何となく不便です

この場合はどんな方法がベストでしょうか。

加工後

波に宝尽くし模様袋帯 一重太鼓

太鼓が逆になっていないだけ幸せでした。
しかし片側に縫い目が無いため、丸帯のままで前帯を切り替えることはできません。

今回は裏地を付けた袋帯を目指します。
懇意の帯地屋さんに依頼して、通しの裏地を取り寄せました。
ささいなことですが、生地の白の色を合わせるのが大切です。

当初に入っていた帯芯は時代を感じさせる厚手のもの
現代に合った上質な薄手の品に交換するのはもちろんです。

たれ先からお太鼓までの長さ、そして前までの長さを計算。
下巻きに裏地を継ぎ足して全体の長さも調整。
完成後に振り返ると、決めることがたくさんありました。

呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者   三輪 一夫

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