引き出しから出そう出そうと思っていて、あっという間に式も間近
昔も今も、お客様の行動は同じです。
お孫さんの結婚式、母親である娘さんに拝領の黒留袖を着せようと
箪笥から出したら、白比翼の黄ばみを発見。
手入れに出すのをすっかり忘れていました。
親族テーブルに座っているだけならまだしも、母親はお迎え、ご挨拶、そしてお見送り。
電話をいただいて即刻参上。白比翼の交換です。
翌日、仕立て職人さんに持ち込むと「刺繍部分に穴が空いている」との連絡が。そして白い比翼は胴裏の黄ばみが目立つとも
当店の品物ではないのですが。ああ、万事休すか・・・・・。
おくみ部分の縫い目に沿って、向こうが透けています。
とても比翼交換だけではおさまりません。
頭の中は タイムリミットがちらちら、脳みそぐるぐる。
どうやら刺繍糸を固定する糊の防腐剤が原因らしいのです。
とにかく懇意の別の職人さんに相談するしかありません。
「解いて反物に戻してもらえば、何とかします」と言われ
超スピードの仕立て直しがスタート。うーん、時間がない。
刺繍を外してその部分を洗った後、穴を裏打ち
そこに刺繍のてんこ盛り、それも特急で。むろん全てお任せ。
光の具合で紫の巾着に段差が見えますが、実際は問題なし。
振り返ると、2週間でお釣りがくる早業でした。(笑)
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