世間では 羽織の出番が少なくなったようです。
コートでは暑苦しい、春秋の変わり目に、帯も見えて良い姿に映るのですが。
今回は、少し時代を感じる絞り染めの羽織です。
これを 七五三の3歳用の着物にリフォーム。
アイディアは、お客様からご提案をうけました。
サイズ的には良く似た大きさです。
が、“格好もの”とも言われ、仕上がりには肩揚げと腰揚げが不可欠です。
少しですが上半身は胴裏、下半身は八掛(裾布)も必要となります。
袖丈も振袖風に少しは伸ばしたいものです。
さて、この結末はどうなるのでしょう。
最初に作られた時の品と加工の良しあしが、その後のリフォームを左右します。
今回も例外ではありません。
羽織に十分な返り分の生地があることがポイントでした。
丈が短くては、どうすることもできなかったでしょう。
解いてから十分に筋を伸ばすのは、いつもの職人さんの役目。
前部分の生地が欠いてあるために、袖と後身頃、そして前後も入れ替えます。
八掛は同色を京都で染め、胴裏は当初の羽織裏で代用。
良く似たいい赤が染まりました。紐は紅絹で。
見本の着物をご試着して頂く採寸は、一番確実です。
薄綿入りの白い被布コートを重ねます。
晴れ姿が目に浮かびますね。
呉服屋冥利に尽きる楽しい仕事でした。
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