早いもので単衣の時期となりました。
帯も季節に合わせて、涼しげな品が似合います。
写真は、大事になさっている夏の名古屋帯。
紗の生地に、手刺繍の鯉と小魚と水草があしらわれています。
虫食い?それともしみの腐食でしょうか、写真上部、前帯の中央にハート形の白帯芯がのぞいています。
締めてしまえば 模様に見えなくはないですが。
位置は丁度お顔の真下に見える部分なので、どうも気になる。
ということで補修のご依頼ですが、さて・・・。
部分的に解いて、裏から小布を当てる作業から始まります。
しかし、そのままでは当て布が表から丸見え。
となれば柄足し、それも刺繍で縫いつぶしてカムフラージュをご提案。
大きさを考えると 小魚ではカバーしきれません。
そこで、下の浮草を参考に入念な作業を。
今回のポイントは、刺繍の色合わせとその大きさ。
色の系統が合わなければ 全ては台なしです。
幸いにもコピーしたような刺繍が出現。
“最初からこうだったかな” と思えなくもない仕上がりとなりました。
よかった、よかった。
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