2018年11月のお手入れ品

七五三とよだれ

四つ身友禅着物に茶色のシミ

着物にシミが付くのは避けられません。お好きな着物の場合は、尚更です。 ただ、少々のシミならば、着たら目立たなくなるのは着物の特性。 もっとも、柄の量にも左右されるものの、スルーする方も多いのです。

七五三の着物も、揚げで模様が凝縮されるので比較的目立ちません。
しかしながら、全体の黄ばみ汚れに加えて上前に大きな茶色のシミとなれば、話は別。さすがにこれは、スルーと言う訳には参りません。

お客様の思い入れは大変強いのですが、シミはご覧の通り相当重症で、ほぼ真っ茶色。さて、どうなりますか?

加工後

茶色のシミを除去後

子供によだれを垂らすなと言うのは無理な話。
後のメンテナンスは必須ですが、これがどうしても忘れがちです。

今回もいつもの職人さんが登場。まずは解いて反物に。
生地が地厚で弱っていなかったのが幸いしました。
茶色いシミを除去し、薄くなった柄を回りに合わせて補正。
100%とはいかないまでも、ここまでくれば8合目。

肩揚げをして、帯を変わり結びにすれば、そこは頂上。
全体にさっぱりして、良い七五三の着物になりました。

お母様がお召しになってからお子様まで四半世紀、シミは相当手強くなりますが、そこを高い技術力でカバー。
お客さまも私も、職人さんに助けてもらうことばかりです。

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代表者   三輪 一夫

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