新年明けましておめでとうございます。早いものでお手入れ品のページも20年目を迎えました。
今年も 三輪屋の仕事の一端を ご覧頂きましょう。
新春にふさわしい、松と梅に鶴模様の丸帯。
厳しい冬にも松は緑を保ち、梅は花を咲かせ、鶴は長寿の象徴。
留袖や訪問着に合わせ、長くお使いになったようです。
しかしながら、年齢を重ねるに連れて、鶴が次第に大きく見えてきました。
処分するのは忍びなく、かといって出る部分は決まっています。
写真の右側は、交互に並ぶ小さな鶴の部分です。
愛着のある品物を、丈も伸ばして何とか締め続けたいとのご希望。
さて、大きな鶴を消失させる妙案はあるのでしょうか。
丸帯の長さは4メートル(1丈5寸)。
しかし、前帯部分は半分に折った跡が残っている為にお太鼓に出せません。
再構成に使える長さは、わずか1メートル50センチ。この中でやりくりと工夫が必要です。
松の緑の高さを考えつつ、小さな鶴をお太鼓に出しました。
もちろん大きな鶴が消えてしまう訳ではなく、前帯の左右には鶴本体が出ます。ただ、鶴の頭部と白い羽根のどちらかを選ぶことになるので、白の羽根が出るように構成しました。
下巻き部分に生地を足し、四君子の一つである菊も散らして、しばらくお使い頂けることと思います。とは言っても私は口だけで、仕立て職人さんのお陰ですが。
今年も職人さんの力を拝借して、一層、精進して参りたいと思います。
呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
代表者 三輪 一夫
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