早いもので一年も半分が過ぎ、梅雨もそこまで来ているようです。
着物は裏の付いていない、単衣(ひとえ)の出番となります。
肌触りの良い、縮緬やお召しが良いのですが、手入れを怠ると痛い目に合う、これは自分でも何度か覚えがあります。
左の写真は、懐かしさ漂う、白地に紫の矢絣模様のお召し着物
さわやかで結構なのですが、気になる茶色のシミが見えます。
付いてから、かなり時間も経っているようですが、さて・・・。
シミはたった一か所、これは容易に取れそうと思うのはちょっと早計なようです。
シミの脇に控えているのは紫色の染料。
シミ抜き剤によって、これが滲み出たら一巻の終わり。
当初の糸の染色の段階で、紫色が完全に定着しているという保証は何もないのですから。
優れた技術を持った職人さんが、いつも以上に慎重に取り組んだ結果、シミは取り去られました。
簡単そうに見えるものほど、丁寧さが欠かせない。油断は大敵。
40年でたどり着いた、自分なりの方針です。
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