ご覧になった方が最初に気付くのは、この金茶色は何?ということでしょう。 詳しい方は、揚げを見て、子供物と推測されると思います。
今回のお客様のご希望は、カビによって真っ白から黄土色に見事に変色した裏地を交換して仕立て直すこと。
しかしながら3歳のお孫さんには、少々色あせたピンク色がどうも気になります。
幸い、表地は上質。そこで、写真左のピンク色に色揚げ(色を掛ける)ことをご提案しました。
50年も経過すれば、退色は仕方がないことです。
そこで、どの程度の濃さに染め直すか、私の腕の見せ所でもあります。
当時お作りになった、上に羽織る真紅の被布(綿入れベスト)の色も参考にして。 八掛(裾布)は白生地を同色に染め、濃くなく薄くなく、いい塩梅になったように思います。
京都の染屋さんの力も拝借して、新しい白の胴裏地と合わせて、まるで新品になりました。
1999年12月から始めたお手入れ品のページも、今月で丸21年。
延べ252名のご提供頂いた皆様に、厚く御礼申し上げます。
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