今月は漂う鬱陶しさを吹き飛ばす、ダイナミックな加工をご覧に入れましょう。
四半世紀前にお求めになられたピンク地縮緬の染め名古屋帯。
時の経過に伴い、派手になってきたのですが、柄はお気に入りです。
ローケツ風の柄を生かして、地色を渋くできないかとのご相談を受けました。 帯芯ももう少し厚めのほうが良いような気がします
当初、私がご提案した地色は薄茶色系だったのですが、紺色がお好みと伺い、まずは縫い込みの生地で試験染めをしました。
画像の操作ではありませんので、念の為(笑)
お陰さまで元の派手さはすっかり消え去り、しっとりとした染め帯になりました。柄の糊伏せも上々で、挿し色はそのままですが直した品には見えないように思います。
正直なところ、今回は見かけよりかなりハードルの高い作業でした。
ゴールに辿りつけたのは、地色の意向をよく察知してくれる京都の染屋さんのお陰です。
お太鼓のカーブもスッキリした仕上がりで、ご覧頂いた皆様に職人さんの高度な技を堪能していただければ幸いです。
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