TOP>バックナンバー>2020年8月

名人と上手

なかなか身動きの取れない日々が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今月は　夏休みを頂きまして　リフォームのページは休ませて頂きます。

先日、知人のとある芸能の発表会にお招きを受けました。
彼はその道に50歳過ぎから入門し、本業の傍ら懸命に稽古を積んで、小さなホールで公演するほど実力をつけました。
長い付き合いなので以前からその素質に気が付いてはいたましたが、知らせを読んで、大したものだと、ただ感心するばかり。
お金も随分かかったことでしょう。

当日、期待して会場に足を運んでみました。場内は会社や趣味関係の友人知人でしょうか、100人以上の大盛況。
正直なところ、駆け出しのお笑い芸人より、はるかに観客が集まっています。
開演時刻を迎え、厳かに公演が始まりました。緊張とは無縁のリラックスしたその姿は、きっと夢に出るほど練習したに違いありません。

が、結論から言うと、残念ながら予想したほど心は打たれませんでした。
それより、伴奏した、若手のプロ奏者の凄さに、舌を巻いたという現実。
それは有名な作品を即興風にアレンジしたものでしたが、ホール全体に響き渡るその迫力。
最後列に座っている私の頭上を突き抜け、悪いがまさに主役か霞むほどでした。

アマチュアはうまいねー、上手だなーで十分事が足ります。そこまでたどり着けないことも多々あります。
しかしプロはそうはいきません。誰かが、家に帰って思い出しても感銘を受ける程と言っていましたが、凄くなければ話にならないことが良くわかった自戒の１日でした。