左の写真は、光沢のある生地(綸子)に折り鶴と水玉を散らした、子供用小紋着物の袖部分です。 型紙を使用した小紋なので、正絹ながら特に高級な品物ではなく、昭和ではごくポピュラーなものでした。
柄に適度な空間がありバランスが取れ、お召しになると可愛らしさ一杯です。
そこで、ご覧頂いている方にお尋ねしますが、今回リフォームで取り上げた意図はさて、何でしょう?
それでは、「時を戻そう」
写真を見て頂ければ、一目瞭然です。
茶色シミ部分の生地が劣化し、無理に取ると穴があく危険があったため、出来る限り洗った後に裏打ちをして補強し、上から白の水玉を描きました。
世間一般ではよく、名人と称する方が「シミは全部取れる」と豪語していますが、私は体験上そう甘くないと思っています。
高度な技術と構成のセンスを絶えず磨いてもらうように職人さんにお願いしつつ、出来る限りお客様のご希望に沿うようにしています。
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