2021年6月のお手入れ品

自作帯を定番に直す

母親自作の白地作り帯

戦前から戦後にかけて、読み書きそろばんと裁縫はお嫁入りに欠かせないものでした。 全国各地の私立高校の沿革を遡ると、裁縫女学校という言葉をよく見かけます。

写真はお母様が遺された袋帯ですが、ご自分で裁断した作り帯になっていました。

引き継いだお嬢様は着物に詳しくないため、果たしてどう締めたらよいものやら全く見当がつきません。

元気なうちに聞いておけばよかったのですがと、ご相談を受けました。

加工後

友禅四つ身小紋のしみ

じっと品物を見ていると、作った方の気持ちと帯からの声が聞こえてくるから不思議です。

物差しでそれぞれの長さを計り、製織した方が何処を見せたかったかを考えると、パズルのように答えが浮かんできます。

お太鼓分に手先を取り付けた自由型という作り帯を最終形に、腕の立つ職人さんに依頼。

ご身長と体型に配慮した作り帯は、普通の袋帯と互角の着上げ姿になります。めでたしめでたし。

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代表者   三輪 一夫

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