幸いにもいくらか落ち着いた日が続いて、七五三のお祝いをなさる方も増えています。 節目の着物姿は、良い記念となりますね。
写真は今から70年前、孫の男の子の誕生を喜んだお祖母さまが、日本橋の老舗百貨店で購入された綿入れ被布です。
保存状態は比較的良好なのですが、肩揚げの近くに大きなシミがあり、生地も劣化して破れて中綿が見えています。
費用対効果を勘案すると、全体を解いて修復するのは得策ではないような気がします。部分的に補修する場合、さてどの程度まで戻しましょうか。
リフォームの仕事は、最善策が正解とは限らないことがあります。 ご予算や期間のご都合があるためです。
いくつかのご提案の中から、条件に合った答えをお選びいただく。それには提案する側の専門的知識が不可欠です。
今回は、見えている中綿を隠すことが最優先でしたので、当初からあった紺色が濃く変色した部分には手を付けませんでした。
次の世代まで引き継がれる着物は、時代を超越する衣装だと思っています。
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