新春のお喜びを申し上げます。皆様如何お過ごしでしょうか。
今回はお正月らしく、紅白とまいりましょう。

2023年1月のお手入れ品

昭和30年代の反物

赤絞り反物と白生地

 お家の中を片付けると押入れから時代の品物が出てくる。これは何処のお家でもよくあることです。
 左の写真は、そんな時に見つかった赤地総絞りの可愛らしい反物(長さ2丈=8メートル)と白生地一反。お客様は「母の思い出の品なので、これで何か作れませんか」とのご相談です。
 手っとり早いのは絞りの浴衣帯ですが、2本も必要ありませんし、白生地も年代物でやや薄くて使い道が見当たりません。

 となると残るは子供用着物ですが、長さが短いため3歳が限度です。さて、どうしたものでしょうか。

加工後

赤地絞り一つ身掛け着白比翼付き

 そこで思いついたのが、お宮参りに使う女児の掛け着(お祝い着)。揚げをすれば3歳の七五三に使えます。

通称「熨斗目(のしめ)」で、お宮参りで御祖母様が抱いて、前から掛けてお祓いを受けます。
 本来ならばお祝いなだけに、もう少し金銀が入ったほうがふさわしいのかも知れませんが、絞りの配置はバランスが良くて、写真うつりは抜群と予想しました。

 白生地は、写真でもご覧の通り、時代で黄ばんでいる為にあまり出したくないので、2枚重ねの白下着にしました。
 仕上がってみれば、なかなかの出来栄えと思いましたが、皆様はどうお感じでしょうか。

 

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