お母様がお嬢様用に作った訪問着を、お孫さんの7歳祝い着に直す。仕立て直してサイズを縮めるので、一見容易そうに思えます。
しかし、7歳用の袖丈は75センチ(2尺)が理想ですが、普通の訪問着は長くても56センチ(1尺5寸)そして写真の着物は49センチです。
袖が短いと7歳とは言え迫力に欠けるので、袖と身頃を切り替えて仕立て直しをすることになります。
使える候補は両方の後ろ身と下前の3つ。しかも入れ替え後に、裾の柄の流れが不自然にならないようにしなくてはなりません。
袖のバランスも、柄が上過ぎず、下過ぎないところに出るよう裁断。これが意外と難しいのです。
考えた結果、右後ろ身頃と下前を帯の下に入る位置で切断しました。袖の長さはやや短いものの、十分にお祝い着になります。
ご覧の皆様は、テーマの「長持ちさせる秘訣」はこれで一件落着とお考えでしょうが、まだ先が続きます。
12歳位まではこのサイズで対応できますが、その先となると身丈や身巾に無理が出ます。さてどう対応しましょうか。
その答えは、身頃の余分を縫い込んで仕立てることにあります。
そして13歳を過ぎたら、再び身頃と入れ替えましょう。着物は元に戻ります。
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