早いものでもう師走です。一年の締めくくりのテーマをあれこれ考えたのですが、やはり当店に相応しい加工を御覧頂きましょう。
お客様がお持ちの銀地に琳派の花模様袋帯です。華やかさがある素敵な帯ですが、どうも気になることがあります。無地部分に見える斜めのシワは、帯の持つ格調の高さを妨げているように見えるのです。光沢の分、余計に目立つ気がします。
仕立て屋さんにお願いして、霧を吹いてアイロンで伸ばしてもらいましょうか。
このシワは保管方法に起因するものではなく、当初の機屋さんの仮仕立ての際に、表地と裏地が上手く合っていないことにあります。
表裏がずれたまま帯の両側が綴じてありますから、アイロンでは気休め程度にしかなりません。 根本的に直すには、一旦解いて表地と裏地それぞれをしっかり伸ばすことがポイントです。
そしてぴったりと合わせ直せば、当然のことながらお太鼓のカーブも自然で美しい姿になります。
一年間ご覧頂きましてありがとうございました。皆様どうかよいお年をお迎え下さい。
呉服三輪屋 〒164-0012 東京都中野区本町2-54-17
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