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切れた袖の復活

訪問着風に袖を短く切った振袖を、元に戻すリフォーム。三輪屋の得意技ですが、不思議とご依頼が続きます。

今回は絞りの振袖。絞りを施すために綸子の生地が薄く、建築にたとえると、「地盤がかなり柔らかい」状況です。

もちろん繫いだ縫い代分だけ、柄は歪むのはいつもと同じ。
袖を並べて、細く裁断した銀紙を試験的に配置してみました。

東京と京都のネットワークを駆使しないと、とても完成はおぼつきません。さてどうなるでしょうか。

加工後

まず最初に決めることは刺繍糸の色です。今回は銀の駒糸にしました。

その配置はごく無難なところにしましたが、土台に大きな模様があるため、長さと位置は微調整が欠かせません。 伝票１枚での発注など問題外です。

お世話になっているヤマト運輸さんの確実な機動力も拝借して、京都の職人さんたちともやりとりし、かっちりと仕上がりました。
当初より少しだけ豪華になったような気もします。