風薫る5月、さわやかな色の着物が映える季節になりました。
そんな季節にぴったりの水色ぼかし合わせ訪問着です。後身頃の裾にかなり時間の経過した茶色シミが点々と見えます。
お客様ご要望は洗い張りをして身巾を広くするお仕立て直しです。しかしながら縫い込みの内外で退色の強い段差があります。
そこで皆様にクイズ。シミ抜き職人さん100人に聞きました、最も遠慮したいシミ抜きの地色は何色?
それはまさしく、水色とひわ色。色の再現の難しさは別格ですがどうなるでしょうか。
撮影が拙くて申し訳ありません、地色が異なって見えますが実際は同じです。
今回なぜ色の再現が必要なのでしょうか。それは、茶色シミを抜く時は地色も一緒に抜けて白くなるからです。 既製品の同じ色があるわけも無く、感覚で微妙に調整した後に熱で定着させて、同じ水色を再現するのがとても難しいのです。
最終的にシミは除去し、脇縫いの段差も修正して事なきを得ました。
ハードルのかなり高い加工でしたが、その分達成感も高いのが喜びです。
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